BB.excite利用時のセルスタンバイ問題発生有無を確認してみた【F-06E / L-05E / SH-08E】
スマートフォンをMVNOのSIMで利用する際に問題になるのがいわゆる「セルスタンバイ問題」です。主に以下の問題を総称してセルスタンバイ問題と呼ばれます。
- アンテナピクトやデータ通信ピクトが正しく表示されない
- 通常よりバッテリー消費が激しくなる
MVNO SIMを利用すると必ず上記が発生するわけではなく、機種により発生の度合いは異なるようです。
そこで自分が持っている端末とBB.exciteのSIMについてセルスタンバイ問題が発生するかどうかを確認してみました。
なおバッテリー消費の問題については、セルスタンバイ問題について解説した記事
てくろぐ: アンテナピクト問題・セルスタンバイ問題とは何か
によると、
そこで自分が持っている端末とBB.exciteのSIMについてセルスタンバイ問題が発生するかどうかを確認してみました。
なおバッテリー消費の問題については、セルスタンバイ問題について解説した記事
てくろぐ: アンテナピクト問題・セルスタンバイ問題とは何か
によると、
「元々セルスタンバイはバッテリーの消費が多いプロセスなので、電力の消費状況だけで問題の有無を確認するのは困難です。Androidのバージョンによっては、セルスタンバイプロセスの詳細を表示したときに「圏外時間」項目が表示される場合があり、こちらで確認する方がわかりやすいでしょう。セルスタンバイ問題が発生している際には、明らかに電波が届いているところにいる(通信ができている)のに、圏外時間が100%と表示されます。」との記載があり、なので各機種で圏外時間がどのように表示されるかを確認しました。また一応電力の消費状況も確認してみました。具体的には
- ドコモのXiデータプラン契約済みのSIM
- BB.exciteのSIM
それぞれのSIMを利用し、
- Wi-Fiオフ、データ通信有効
- 画面を消灯し数時間放置
で、それぞれどの程度バッテリーを消費するかで確認してみました。
アンテナピクト確認
まずはOptimus it L-05Eの通常のアンテナピクトはこんな感じです。
一方、BB.exciteのSIMを挿した場合はこのようになります。
データ通信時もバツのままで状態が正しく表示されない |
ただ法則性はよくわかりませんが、時々はアンテナピクトが正しく表示されるケースもありました。
つまりL-05Eでは、通信可能な状態にもかかわらず(時々は正常表示されますが)圏外としてアンテナピクトが表示されており、原則アンテナピクトが正しく表示されません。
続いてARROWS NX F-06E。
F-06Eの場合は、BB.exciteのSIMを使った際も正しくアンテナピクトが表示されました。
AQUOS PAD SH-08Eの場合も
正しくアンテナピクトが表示されました。
以上をまとめると、L-05E、F-06E、SH-08Eの中では、L-05EのみMVNOのSIM利用時にアンテナピクトが正しく表示されないことになります。
F-06Eでは、BB.excite利用時は圏外時間が常に100%でした。アンテナピクト上は正しく表示されているにもかかわらず、セルスタンバイ処理的には圏外と判断されているということなのか。
SH-08Eの場合は、
BB.excite利用時も圏外時間0%となり、正しく判断されている模様です。
以上まとめると、SH-08EのみMVNO利用時も圏外を正しく判定し、F-06E及びL-05Eは正しく判定しないということになります。
やはりバッテリー消費量は結構ばらつきが大きいようです。セルスタンバイ問題有無をバッテリー消費量有無のみで判断することは難しいようです。ただ逆に言うとMVNO SIMを使っているからといって明らかにバッテリーを浪費するといった傾向も見いだせませんでした。
つまりL-05Eでは、通信可能な状態にもかかわらず(時々は正常表示されますが)圏外としてアンテナピクトが表示されており、原則アンテナピクトが正しく表示されません。
続いてARROWS NX F-06E。
F-06Eでは正しく表示されている |
AQUOS PAD SH-08Eの場合も
SH-08Eの場合も正しく表示されている |
以上をまとめると、L-05E、F-06E、SH-08Eの中では、L-05EのみMVNOのSIM利用時にアンテナピクトが正しく表示されないことになります。
圏外時間を確認
L-05Eの場合、BB.excite利用時のセルスタンバイの圏外時間は原則100%となりました。
ただ、アンテナピクトが時々正しく表示されるようになる場合があるのと同様、圏外時間が90%
のように、100%に近いもののそれより小さい値となる場合もありました。そういう意味では、アンテナピクトの状態と圏外時間の測定が一致しているとも言えます。
続いてF-06Eの場合ですが、
SH-08Eの場合は、
BB.excite利用時も圏外時間0%となり、正しく判断されている模様です。
以上まとめると、SH-08EのみMVNO利用時も圏外を正しく判定し、F-06E及びL-05Eは正しく判定しないということになります。
バッテリー消費確認
最後に実際のバッテリー消費量の比較ですが、測定結果は以下のとおりになりました。やはりバッテリー消費量は結構ばらつきが大きいようです。セルスタンバイ問題有無をバッテリー消費量有無のみで判断することは難しいようです。ただ逆に言うとMVNO SIMを使っているからといって明らかにバッテリーを浪費するといった傾向も見いだせませんでした。
結局、セルスタンバイ問題は実用上問題があるのか
結果をまとめると以下のとおりとなります。
SH-08E | F-06E | L-05E | |
---|---|---|---|
アンテナピクト | OK | OK | NG |
圏外時間 | OK | NG | NG |
SH-08Eについては、セルスタンバイ問題は対応済みで問題ありません。
F-06EはMVNO使用時に圏外時間は常に100%となるもののアンテナピクトは正しく表示され、バッテリー消費も実用上は気にならないレベルと思います。
L-05Eについては、アンテナピクトが正しく表示されないのはやはり不便ですが、バッテリー消費はF-06Eと同じくMVNO有無で実用上大きな差を感じることはないと思います。
F-06EはMVNO使用時に圏外時間は常に100%となるもののアンテナピクトは正しく表示され、バッテリー消費も実用上は気にならないレベルと思います。
L-05Eについては、アンテナピクトが正しく表示されないのはやはり不便ですが、バッテリー消費はF-06Eと同じくMVNO有無で実用上大きな差を感じることはないと思います。
以上の結果から、最近の端末ではMVNOのセルスタンバイ問題をあまり神経質に考える必要はなさそうです。最近MVNOではセルスタンバイ問題対応としてSMSを月額150円程度で提供するところが出てきていますが、僕としてはSIM交換手数料や月額150円を払うほどの必要性はないと感じました。